立ち方


正しい立ち方をマスターすることで、すべての動作の土台である下半身がしっかりし、受け・突き・蹴りのスピードやパワーが増大します。

立ち方をおろそかにすると、基本稽古や移動稽古はもちろんのこと型においても上達することは難しいと思います。

それだけに立ち方は、空手においての基本中の基本と言えるわけです。



■不動立ち

基本稽古のときに三戦立ちになる前の立ち方です。

または組手をはじめる前の立ち方です。

両足を肩幅に開き、つま先を外側に45度向けます。両腕は拳を握り、手の甲が外側に向くように腰の高さで構えます。



■結び立ち

型をおこなうときに黙想の際に使う立ち方です。

特に礼節を重んじる立ち方と言えます。

両足のかかとをつけて、つま先を外側に45度向けて立ちます。



■三戦立ち(さんちん)

基本稽古や型をおこなうときに使う立ち方です。

両足を肩幅に開いて右足を半歩前に出し、つま先を八の字になるように内側に45度ほど絞り込んで立ちます。

両腕は拳を握り、手の甲を下に向け、肘を曲げ、両肘を内側へ絞り込んで両肘の延長線がへそと交差するようにVの字に構えます。



■騎馬立ち(きば)

基本稽古や型をおこなうときに使う立ち方です。

両足を肩幅の倍くらいに広げて腰をしっかり落とし、つま先はまっすぐ前方に向け膝が外に向かないようにします。

上体はブレないように頭の上からお尻まで一本の芯が通っているかのようなイメージを持って真っ直ぐに保ちます。



■前屈立ち(ぜんくつ)

移動稽古や型をおこなうときに使う立ち方です。

前足と後ろ足の幅は肩幅の倍くらいに、両足の幅は肩幅くらいに開きます。

前足は自分のつま先が見えなくなるあたりまで曲げ、後ろ足は膝が曲がらないようにピンと伸ばし、つま先を外側に45度向け7:3くらいの割合で重心を前に置きます。



■後屈立ち(こうくつ)

移動稽古や型をおこなうときに使う立ち方です。

前屈立ちと反対に7:3くらいの割合で重心を後ろに置き、前足と後ろ足の幅は二足分開いて、両足の幅は拳一つ分開けます。

前足は膝を軽く曲げてかかとを浮かせ、つま先は床につけて前方に向けます。

後ろ足は膝を曲げて腰を落とし、つま先を外側に45度向けます。

かなり窮屈な立ち方ですが、上体がブレないようにしっかり重心を保ちます。