蹴りは足の各部を使って相手の頭部から足までの全体を攻撃します。
たくさんの種類がありますが、ここでもよく使う技を一部紹介します。
その前に蹴りに使う足の部位について説明した方がわかりやすいと思うので先に紹介します。
■背足(はいそく)
足の甲の部分です。
■中足(ちゅうそく)
足裏の各指の付け根から土踏まずの手前までの盛り上がった部分です。
■足刀(そくとう)
小指の付け根から踵までの側面の部分です。
■膝(ひざ)
膝そのものです。
■脛(すね)
脛そのものです。
■踵(かかと)
踵そのものです。
以上のことを理解していただいたうえで、蹴り技について説明していきます。
■中段前蹴り
腰を引いて力をため、腰を前に出すと同時に蹴り足の膝を抱え込み、ためた力を一気に蹴り足に乗せて相手の腹部を中足で突き刺すように蹴ります。
■金的蹴り
中段前蹴りと同様に膝を抱え込み、膝のバネと足首のスナップで相手の金的を背足で蹴り上げます。
試合では禁じ手となっていますので使用することはありません。
■膝蹴り・飛び膝蹴り
腰を引いて力をため、腰を前に出すと同時に蹴り足の膝に体重を一気に乗せて相手のみぞおちや脇腹に膝を突き刺すように入れます。このとき蹴り足のつま先は下に向けます。
飛び膝蹴りは高くジャンプして相手の顎や顔面に膝を当てます。
■足刀膝蹴り
相手の膝の外側をめがけて踵を突き出すように腰を入れて足刀で蹴ります。
足刀は親指を立てて残りの指は下に向けます。
試合ではあまり見かけない技ですが、相手の膝の関節に直接打撃を与える危険な技です。
■回し蹴り(上段、中段、下段)
回し蹴りは試合で多用される蹴り技で、上段はハイキック、中段はミドルキック、下段はローキックとも呼ばれる技です。
膝を抱え込み、腰の回転で軸足を返しながら蹴ります。
上段は背足で相手の頭部や顎を、中段は背足または脛で相手の脇腹を蹴ります。
下段は相手の太ももに背足または脛を打ち下ろすように蹴ります。
■後ろ蹴り
体を反転させながら膝を抱え込み、相手に背を向けた状態から相手のみぞおちや脇腹に踵を入れます。
ヒットすると悶絶するほどの威力です。
軸足がブレないように体幹を鍛え、蹴る瞬間も蹴る位置をしっかり確認できるようにしたいものです。
■三日月蹴り
左足の膝を抱え込み、前蹴りと回し蹴りの中間の軌道で相手のレバーを腰を入れて中足で突き刺すように蹴ります。
※レバー(肝臓)は人体の右上腹部にあるので左足で蹴るわけですが、後ろ蹴り同様ヒットすると相手は悶絶するほどのダメージを負います。
■その他にも、こんな技があります。
・足刀横蹴上げ
・足刀横蹴り
・内廻し
・外廻し
・前蹴上げ
・後ろ回し蹴り
・かかと落とし
・胴回し回転蹴り など